本将棋は、将棋の盤と駒を使って2人で遊ぶゲームです。9×9の升目で作られた盤を使って、それぞれの決まった動きのある駒を動かししながら、かわりばんこに駒を動かし、先に王将(ぎょくしょう)、または王将(おうしょう)を獲ったほうが勝ちとなります。
将棋のゲームを始める前にまず覚えておかなければいけないのが、8種類ある駒の動かし方です。ここでは、初めて本将棋を遊ぶときに、まず覚えるべきそれぞれの駒の動かし方を紹介します。
駒の配置と「成る」について
本将棋を遊ぶときにはまず40枚ある駒を以下のように配置します。
並べた後、順番を決めてかわりばんこに駒を動かして行くのですが、まず最初にゲームで必要となるそれぞれの駒の動かし方を覚える必要があります。
駒は全部で8種類あるのですが、駒によっては「成る」ことができます。
「成る」とは?
「成る」というのは、相手の陣地まで駒を進めた場合に、特定の駒の場合は違う動きができるようになることを言います。
たとえば、一番弱い「歩」は一つ前に出るだけの動きしか本来できませんが、「成る」ことでかなり使い勝手の良い「金将」と同じ動きができるようになります。
駒が「成る」ことができるのは、敵陣の手前から3列(以下の図の赤いラインから上)。つまり、最初に相手の駒が配置してある自分からみて一番先にある3列まで、自分の駒を持っていけた場合に「成る」ことができます。
意図的に「成らない」こともできる
相手の陣地まで行くと、対応している駒の場合は「成る」ことができますが、逆に意図的に「成らない」ことも可能です。この辺は状況に応じて使い分けていくと良いでしょう。成らない場合は、相手にハッキリと「成らない」と宣言するようにしましょう。
さて、それを踏まえた上で、さっそくそれぞれの駒の動きを見ていきましょう。
本将棋の駒の動かし方
歩兵(ふへい)
一番弱い駒が歩兵(ふへい)です。略して、たんなる「ふ」と言います。歩は、一歩だけ前に進むことしかできません。後ろに下がることも出来ません。
と金(ときん)
歩は、成ると「と金(ときん)」になります。裏っかえすと「と」と書いてあり、金将と同じ動きができるようになります。
一度「と金」に成ったら、相手の陣地から下がっても(相手からみて4列目まで移動しても)金将の動きができ、相手に獲られるまで「歩」に戻ることはありません。
香車(きょうしゃ)
香車は「きょうしゃ」と読みます。「こうしゃ」ではありません。香車はまっすぐ前にどこまでも進むことができます。ただし、後ろには下がれません。
また、自分の駒や相手の駒があった場合はそれを飛び越えて進むことはできません。このルールは後で出てくる何マスも勧めることができる「角」や「飛車」も一緒です。
成香(なりきょう)
香車(きょうしゃ)は相手の陣地までたどり着くと「成香(なりきょう)」になれます。成香になったら駒を裏返しにして、金将と同じ動きができるようになります。
桂馬(けいま)
桂馬(けいま)はちょっと変わった動きをします。動かすときには、2マス前の1マス右か左のどちらかに移動ができます。桂馬だけ唯一例外で、移動中に駒があってもその駒を飛び越えて動かすことができます。
成桂(なりけい)
桂馬は相手の陣地までたどり着くと「成桂(なりけい)」になれます。成桂になったら駒を裏返しにして、金将と同じ動きができるようになります。
銀将(ぎんしょう)
銀将(ぎんしょう)は、X(クロス)の方向にプラスして前方に1マス動けます。その代わり、横と下には動けません。略して「銀(ぎん)」と言います。
成銀(なりぎん)
銀は相手の陣地までたどり着くと「成銀(なりぎん)」になれます。成銀になったら駒を裏返しにして、金将と同じ動きができるようになります。
金将(きんしょう)
金将(きんしょう)は、左右の後ろ以外の方向に1マス動けます。そのかわり、左右の後ろに動くことはできません。また、相手の陣地まで攻め込んでも、金将は「成る」ことはできません。略して「金」と言います。
角行(かくぎょう)
角行(かくぎょう)は、斜めの方向に他の駒が邪魔していない限りどこまでも進むことができます。略して「角(かく)といいます。」
龍馬(りゅうま)
角は、相手の陣地までたどり着くと「龍馬(りゅうま)」になれます。龍馬に成ると、本来の角の動きにプラスして、角のときは動けなかった左右前後にも1マスだけ動けるようになります。
飛車(ひしゃ)
飛車(ひしゃ)は、前後左右の方向に他の駒が邪魔していない限りどこまでも進むことができます。
竜王(りゅうおう)
飛車は、相手の陣地までたどり着くと「竜王(りゅうおう)」になれます。竜王に成ると、飛車のときは動けなかった斜めの方向にも1マスだけ動けるようになります。
玉将(ぎょくしょう)/王将(おうしょう)
玉将(ぎょくしょう)と王将(おうしょう)は、将棋を遊ぶ上でもっとも大事な駒です。それぞれの駒を動かしながら、先にこの王将(玉将)を獲った方が勝ちとなります。
王将は自分の周りのマス、どこでも1マスを自由に動くことができます。
まとめ
今回は、本将棋の駒の動きについて紹介しました。それぞれの駒の動きを覚えたら、さっそく将棋を指してみましょう!
本将棋のルール・遊び方については、こちらのページにまとめてあります。
ちなみに、駒は人指し指と中指の間で持って、中指を使って「パシッ!」っと置くと、より本格的な雰囲気になりますよ。
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