本将棋は、将棋の盤と駒を使って2人で遊ぶゲームです。9×9の升目で作られた盤を使って、それぞれの決まった動きのある駒を動かししながら、かわりばんこに駒を動かし、先に王将(ぎょくしょう)、または王将(おうしょう)を獲ったほうが勝ちとなります。
駒は合計40枚あり、片方が20枚、もう片方が20枚最初にもっています。開始時はすべての駒を盤の上に配置しますが、自分が動かした駒の先に相手の駒があればそれを獲ることができ、タイミングよく獲った駒を自分の手駒として配置していくことで、ゲームを有利に進めていくことができます。
ここでは、初めて本将棋を遊ぶときにスムーズに遊べるよう、ルールや遊び方、注意事項などをわかりやすく紹介します。それではまず始めに、各駒の配置方法からみていきましょう。
本将棋の駒の並べ方
本将棋では、最初に駒を置く位置が決まっています。まず最初に、以下の図を見ながら40枚ある駒を、各20枚づつ自分側と相手側にそれぞれ配置しましょう。
- (おうしょう):手前1列目の真ん中
金将
- (きんしょう):王将の左右両1マス
銀将
- (ぎんしょう):金将の左右両1マス
桂馬将
- (けいま):銀将の左右両1マス
香車
- (きょうす):1列目の左右両はじ
飛車
- (ひしゃ):右の桂馬の上
角行
- (かくぎょう):左の桂馬の上
歩兵
- (ふへい):手前から3列目の一行全部
並べ終えたらこれでゲームを始める準備は完了です。ジャンケンをして、どちらが先手かを決めます。ジャンケンに勝ったほうから先が「先手」となり、先に駒を動かせます。
と、その前に、まず先に覚えておかければいけないことがあります。というのも、各駒の動かし方ですね。駒の動かし方については、別のページを用意していますので、動かし方がわからないという場合は、先にこちらを覚えてしまいましょう。
>> 本将棋の駒の動かし方
「駒の動かし方もバッチリ!」という場合は、さっそくゲームを始めてみましょう。
ゲームの進め方
それでは、さっそくゲームを始めていきましょう。
最初にジャンケンをして勝ったほうから駒を実際に動かしていきます。最初は何を動かしていけばよいのか分からないかもしれませんが、おすすめは「角」か「飛車」を自分の陣地の外に出すために、歩を1つ前に出すのがおすすめです。その後は、相手の動きにあわせて駒を進めていきましょう。
持ち駒について
ゲームを進めていくと、相手の駒が自分の進めた駒とぶつかることがあります。その場合は、動かしたほうがぶつかった相手の駒を「獲得」することができます。
これを「持ち駒」といいます。
持ち駒は、自分の右手において、獲得した駒を自分の順番の時に盤の上に置くことができます。ただし、置いた場合、その回は置くだけで次は相手の番になります。
注意点
持ち駒は好きなところに置けますが、置いた後に動けなくなるようなところには置けません。たとえば、相手から見た1列目に香車を置いたり、すでに相手の駒が置いてあるところに、自分の駒を置くことなどは出来ません。
王手について
ゲームを進めていくと、勝利の要である、相手の王を追い詰める(または追い詰められる)ようになっていきます。
その時、直接「王」に攻撃を仕掛けるときに「王手!」と宣言します。「王手」といわれたほうは、逃げ場がなくなるまで、盤の上にある自分の駒や、相手から獲得した持ち駒を使って、王が獲られることを防ぎます。王手をされたほうは、次の自分の回では王手の状態から抜け出す行動をとらなければいけないというルールがあります。
もうどこにも逃げ場がなくなった場合、「王手」をかけられたほうが「詰み」となります。「詰んだ」という状態は、「もう何をしても次の手で王将が取られてしまう状態」を指します。
なので、実際の勝負では王将を獲るところまでは行わず、「詰み」の状態で勝敗が決まります。逆に、「自分の王将にはもうどこにも逃げ場がない」という状態になったら、「負けました」と負けを素直に認めましょう。
禁じ手
最後に、本将棋におけるやってはいけないルールをいくつか紹介します。主に「歩」の使い方について、注意が必要なことが2点あります。
二歩(にふ)
二歩は、縦の列に「歩」を2枚置くことで、これは本将棋では禁止となります。ただし例外があって、同じ歩でも相手陣地まで行った「と金」に成っている場合は、その手前に「歩」を置くことは可能となります。
持ち駒を使った「歩」での詰み
少しややこしいのですが、「持ち駒」で持っている歩を使っての「詰み」は反則になります。わかりやすく、逆に大丈夫な場合を2つまとめました。
- 1. 持ち駒の歩を使っての「王手」 → OK!
- 2. 盤の上にある歩を動かしての「詰み」 → OK!
「1」の場合は、持ち駒を使っていますが、相手の王にまだ逃げ場がある「王手」であれば、反則にはなりません。
「2」の場合は、持ち駒ではなく、あくまですでに盤の上にある歩を動かして「詰み」の状態にする場合は、これも反則にはなりません。
まとめ
今回は、将棋の駒を使った、本将棋のルールについて紹介しました。
最後の歩を使った注意事項だけ、少し頭に入れておく必要がありますが、あとは駒の動きさえ覚えてしまえば、だれでも簡単に楽しめるのが本将棋の魅力です。
簡単に遊べるのですが、テレビなどでよくやっているプロがいるくらい奥が深いのもまた将棋の魅力のうちの一つ。できれば、実力が近い人と遊んだほうが面白いのですが、初めて覚えて遊ぶ場合はぼろ負けしてしまうということがよくあります。
そんな、「経験者 VS 初心者」で将棋を遊ぶときにお勧めなのが、経験者のほうにハンデを付けると、よりゲームが面白くなります。
具体的には、経験者の方の「飛車」と「角」を無くした状態でゲームを開始します。そうすると、いくら経験者とは言え、かなりのハンデになるので、「経験者 VS 初心者」の場合でも、意外と白熱した試合を楽しむことができます。
ぜひ、お試しくださいね。
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